この一年で思ったこと

「我々は過渡期にある。しかし何に向かっての過渡期なのかは誰にも、少しも分からない」シモーヌ・ヴィユ

2019年はこれまで世の中で少しずつ進んでいたことが誰の目にも明らかになった年であり、遠い所で起きていると思っていた社会現象がついに自分自身に影響を与え始めた年と言えます。

前者の代表が地球温暖化、消費税10%は後者の代表です。

私の属する建築内装業界でもこの変化による影響は顕著です。

誰もがネットで服を買う時代。物販店の工事は減り、ただし高級ブランドの出店は相次ぎ二極化の流れがはっきりとしました。コトを売るはキーワードになっていますね。高級ブランド店の豪華な店舗での買物はそれ自体がコト売りになるのでしょう。

一方でIT企業の隆盛とコワーキングスペースの興隆によりオフィス需要が高まり、また働き方改革により職場環境の整備は必須になり、さらにオフィスの質向上による人材確保といった気運の高まりも重なりオフィス工事が格段に増加しています。都心部の再開発もこれを後押ししています。そして、これらの影響が絡み合い以前あった3月と8月の繁忙期はなくなり、ずっと忙しいと言う夢のような1年でした。

さて来年です。3月がピークといった憶測があります。あとはオリンピックの影響がどう出るかですね。

先の分からない時代に突入しました。難しい時代です。とは言え先が分からないのはどの時代も一緒ですね。常に過渡期です。ではどうすれば良いのでしょうか。分かりません。分からない時には考える前に動く。やはりこれしかありません。来年こそそんな前のめりの年にしたいものです。

2019年師走もすでに後半です。光も陰もあっという間です。皆様1年間ご愛読ありがとうございました。

2020年。素晴らしい新年をお迎え下さい。