三木一草

三木一草。と言っても草花の話ではありません。南北朝時代に南朝後醍醐天皇を支えて戦った四人の武将を敬意を込めてこう呼びます。

楠木正成、名和伯耆守、結城親光、千種忠顕。前三人は名前にキがつき、千種はチグサと読みます。七百年前の人々の洒落は文学的なセンスであふれています。

この四人の武将は劣勢の南朝のために奮戦するのですが、時に利あらず神戸や京都での戦いで相次いで討ち死にします。吉川英治はこの状況を小説で「三木一草皆枯れ果て」と書いています。哀愁漂う名文です。

今年は私にとって様々なことがあります。

生きていれば色々な事があります。新しい家族が出来たり、大切な人が亡くなったり、毎日が楽しいこと、悲しいこと、辛いこと、嬉しいこと様々です。

どんな時でも堂々と自分流に生きる。どうでしょうか。当たり前?でもそんな生き方を実践している人はとてもまぶしく見えます。

結果に責任を持たなければなりませんし、社会には様々な制約もあります。そもそも自分があるのかといった問題もあります。頑迷固陋もいけません。こう考えると自分流の免許皆伝は言うより難しいのかもしれません。でも、自分はあくまでも自分でしかありません。これが出来れば最高の生き方になると信じます。ただただ前に。人生はそっくりそのまま自分のものです。