2016年1月

皆様こんにちは。
伝統文化萌えカラーコーディネーター安田です。

昨年2015年中に体験した印象に残った空間を改めて振り返ってみました。
どれも「陰翳、形、素材、色」の調和が特徴的で、それが結果として心に残る空間体験になっていました。

1、根津美術館 NEZUCAFE
美術館の庭園内にあるカフェで、尾形光琳の「燕子花図屏風」に着想を得た美しい庭を周遊していくとあります。
天窓から入る光は、ガラスに仕込まれた「手漉き和紙」によって柔らかい面照明となり、
和紙の繊維が模様となって現れます。
壁の一部には、外においてある水盤の波紋が映し出され、揺らぎが癒しを誘います。

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2、夏の京都町家
町家独特のつくりで、二つの坪庭に挟まれたつぎの間。
夏の設えで、建具は「よし障子」。庭に挟まれているものの、深い陰翳に包まれた空間に、よし障子から筋になって差し込む光が、夏の暑さを忘れさせてくれる静寂を生んでいます。

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人間は情報の90%を視覚に頼っていると言われています。
そう言う意味で、まずは視覚的に美しいことが非常に重要です。

一方で、実際に空間に入って、そこで「心地よい」と感じるには、
足の裏の感触、掌に残る素材のぬくもり、その空間の温度、湿度、など、
視覚体験の他に重要な要素が沢山あります。

ポーターズペイントも、
「色」という視覚的な特徴と、
「質感・素材感」という触覚的な特徴を持っています。

空間を構成している「陰翳・形・素材」を考慮して、
ポーターズペイントが最も映える空間つくりを目指しています。

では。

こんにちは。
セルフペイント担当の竹藤です。
前回の安田のブログに引き続き「赤」について。

みなさんはどんなお正月を過ごされましたか?
私は地元に帰って過ごしました。
私の地元は「赤いパンツ」で有名な「巣鴨」です。
今年も初詣はとげぬき地蔵に言って来ました。
巣鴨のゆるキャラすがもんにも会いました。
すがもんのハンテンも赤。
今年、年女の母は健康を願って申の柄が入った赤パンツを購入していました。

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「赤」といえば「血」。
お正月ももちろんですが、
冠婚葬祭などで家族や親戚が集まる時間が私はとても好きです。
顔や性格が似ていたりしている人たちが、
世間話しをしながら大笑いして、食卓を囲む。
「血」を感じると、この家族のもとに生まれてよかったなぁと思い安心します。
赤いパンツを嬉しそうに見ている母を見ながら、
明日からもがんばろうと思うのでした。
赤いパンツのパワーで、母が元気でいられますように!
ぜひ皆さんも巣鴨に行った際には赤いパンツ買ってみてくださいね。

明けましておめでとうございます。
伝統文化萌えカラーコーディネーター安田です。

NENGOは本日より仕事はじめです。
2016年という真白なキャンバスを目の前に、今年はどんな色に塗っていこうかと、
今からワクワクしております。

ところで、2016年は「赤」の年、って、ご存知ですか?

「申年には赤い下着をつけると健康に過ごせる」という言い伝えがあるそうです。
通称『申赤』と呼ばれています。

さて、赤といえば、
鳥居などで用いられる「朱色」も、広義の赤です。
赤には邪気を祓う力があるとされ、例えば「こけし」が赤いのも、
子供に邪気が近づかないように、という願いが込められていたということです。


そのほかにも、2016年は、
■大河の「真田丸」。
真田信繁(幸村)の「赤備え」で有名な赤い甲冑がキーカラーです。

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■有田焼400年も見過ごせません。
「赤絵」という、ベンガラで絵付けをした(他の色を塗っていても赤絵というらしい)磁器が特徴です。

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■伊藤若冲生誕300年というのもあります。
若冲は「動植綵絵(どうしょくさいえ)」のなかの「郡鶏図」や「牡丹小禽図」など、赤を視点誘導に非常に特徴的に使用している絵師です。

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ちょっとこじつけもありますが、
そんな訳で本年は「赤」がキーカラーとなりそうです。

ポーターズペイントのカラーカードには
赤だけで約20色あります。

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室内空間ではなかなか使いにくい色かも知れませんが、
それも使い方次第です。
補色である、緑と組み合わせることで、ぐっと印象が変わってきます。

例えば庭に面した窓廻りの壁。
庭の「緑」をより瑞々しく切り取るために赤は有効です。
<RUSSET>

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畳の鮮やかな緑と合わせても、美しく映えますね。
<水がき>

Aka_heya


本年は、「赤」をお部屋に取り入れ、
邪気を祓い、健康に、よい一年が過ごせますように。

では、今年も一年よろしくお願い致します。