だから人生はおもしろい

夜空を見上げると満月と雲の流れが高く草むらでは虫の声が聞えます。すっかり秋の気配と言いたいところですが気温と湿度は真夏のままで、心と体感のずれは何と表現すればよいのかちょっとわかりません。
多分これまで我々日本人が体験したことのない状況です。そんな気候を表す言葉を我々はまだ持ちませんね。新語を作るしかありません。
そんなこの頃ですが、今朝の天声人語の冒頭は衝撃的でした。
「芸術は爆発だという名言で知られる故岡本太郎は20代をパリで過ごした。帰国後「わび・さび」を基調とする日本の伝統美に幻滅する。自国文化から彼を救い出したのは縄文土器だった」
わびさびは日本人の誇る感性で、これこそが日本人の根底に流れる精神の美しさと私は信じてきました。それに幻滅し、しかも土器に救い出されたなどとはいくら岡本太郎さんと言えど驚きです。
朝30秒考えた末に、様々な意見があって然るべき。これぞ10年前にはやったパラダイムシフトか。だから人生は面白い。と私なりの結論に達しました。岡本太郎さんありがとうございます。
しかし本当は爆発にわびさびを融合させた芸術を見せてくれたのならもっと良かったのではと考えがまとまらずです。