色の「用の美」〜曼殊院 八窓軒〜

皆さんこんにちは。

伝統文化大好きカラーコーディネーター安田です。

 

先日京都で訪れた曼殊院八窓軒(はっそうけん)。

かの桂離宮を手掛けた八条宮智仁親王の子、良尚親王の茶室です。

 

重要文化財に指定されている施設のため、内部の撮影はもちろん、

メモも持ち込めませんでしたが、

大変美しく、気付きに満ちた空間体験でした。

Photo


 

広さは三畳台目。天井も低く、草庵茶室ならではの狭小空間ですが、

 

1、 名の通り8つの窓からの淡い採光

2、 光を吸収し闇と奥行きを生む黒い壁

3、 手元を明るくする白い腰張り(腰壁のようなもの)

4、 窓の外の植栽を光とともに障子に映し、微妙なニュアンスグリーンを演出。

 

などの工夫をこらし、

狭いどころか、非常に快適かつ心落ち着く空間になっていました。

 

また、「夜話」という夜の茶会では、

天井に切られた窓からの障子を介したかすかな灯りと、

2本の蝋燭で空間を照らし出した、と言います。

 

空間の色、光をコントロールすることで、

自然と、程よい緊張感を演出したり、またときに親密な空気を演出したりと、

気をてらわず、「機能」をデザインした

色の『用の美』の空間を堪能しました。

 

私たちも、

この先人の知恵の粋を学び、現代の住空間に活かしていきたいとおもいます。

 

では。

 

 

 

 

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