2019年5月

義父が亡くなりました。平成が令和に改まった最初の日に葬儀を行いました。義母の病気を長年看病しつつ義母を残して逝ってしまいました。86才でした。

穏やかで言葉の少ない義父でした。一言で言うなら優しいお義父さんですね。微笑んでいる顔しか思い出す事が出来ません。

優しいだけの男は星の数ほどいる。何かの台詞だったでしょうか。
男は優しくて強くなければならない。強さはつまり我慢が効くということだ。これは浅田次郎のプリズンホテルの言葉です。

義父の優しさの根底には強さがありました。様々な出来事を思い返すと、どう考えてもそうとしか言いようがありません。
尊敬できる父を二人持てた私はとても運が良いと感じます。この二人の父は遥か遠く私の及ばない強い人生を送りました。追いつくことは多分出来ないでしょう。
何も言わなかった二人の父からなぜこんなにも、100の物語よりも多くを教えられるのでしょうか。

最後に宇多田ヒカルの「花束を君に」の歌詞を義父に聞いて貰えたら嬉しく思います。
「花束を君に贈ろう 愛しい人 愛しい人 どんな言葉並べても君を讃えるには足りないから 今日は贈ろう 涙色の花束を君に」