「無難に白。」ほど怖いものはない。

皆さんこんにちは。
伝統文化萌えカラーコーディネーター安田です。

皆様ご自宅に使われている壁の仕上げの色は何色でしょうか?
「白い。」という方が圧倒的に多いのではないでしょうか。

悲しいことですが、「白は無難だから」という理由で標準的に使われていることが非常に多いのが実情です。
ところがその「白」、実はよく考えないと、とても難しい色なのです。
下をご覧ください。

Leaden_cashmere


<周り>LEADEN
<中心>CASHMERE
上の色見本で見ると、
中心のCASHMEREは白く見えますね。

では、こちらはどうでしょうか。

Cashmere_snowwhite



<周辺>SNOW WHITE
<中心>CASHMERE
中心には、上と同じくCASHMEREが配されていますが、
今度は、周辺のSNOW WHITEが圧倒的に白く、
CASHMEREは暗く見えます。

本来色のついたCASHMEREも、より色の濃く暗いものと隣り合うと白く見え、
CASHMEREよりも薄く明るいものと隣り合うと、くすんで見えます。

そうです。
「白」とは『相対的な色』なのです。
隣り合う色との色相差(色の違い)、明度差(明るさの差)の大きさによって、
「白い」と知覚するのです。

実際、メーカーによって同じ「白」でも全然色が違うことはよくあります。
例えばスイッチプレート。
照明用と床暖用とコンセント用で、全部違う色になっていたりしませんか?

Img_0273


さらに、白は性質として
・進出色:前に出てくるように見える
・膨張色:膨らんでいるように見える
・反射色:光をよく反射する
という視覚効果があるのです。

無難だから、という理由で選ぶと、
光の反射がうるさかったり、
汚れが目立ったりと、
実は悩まされることが多いのです。

白を使う場合は、よく考えて使われることをオススメします!
では。