みなさんこんにちは。
伝統文化大好きカラーコーディネーター安田です。
これまでも何度か街の色についての記事を書いてきましたが、
今回は素材の色と景観について。
「美しい街並み」「らしさのある街並み」として、
人とお金が集まる観光都市。
フィレンツェやパリ、京都もそうだろう。
そこは土地でとれた素材から「街の色」=「景観」ができている。
京都であれば、日本の国土の70%を占める木材の色。
フィレンツェならば、地元の赤土の色。
パリであれば、石灰分を含んだ白い石の色。
街の景観をつくり出すこれらの素材の色は、
その素材を育んだ「気候・風土」が重要になる。
上記のような街並みは、
その土地にある素材から建築をつくってきたわけなので、
自然と街の「ベースカラー」が土地の素材の色になっている。
統一された色合いは
統一された素材から生まれている。
さて、あらゆる建材が世界中から手に入る現在においてはここが難しい。
家を作るオーナーの思い、業者の考え方一つで、
街のベースカラーがいかようにも変わっていく。
NENGOは外壁色の提案、素材の提案を通して、
気候・風土・歴史・文化を読み込み、
その土地で手本となる景観を、主体的につくっていくことが求められてくる。